いつからか芽生えたフランスに行きたい病。
とにかくフランス語に関わっていないと落ち着かない日が続きました。
行く行くと思ってようやく2010年、
フランスの北にあるルーアンという街に3ヶ月滞在しました。
丘から眺めるルーアンの街
3ヶ月なので特にビザを申請することもなく、
あまり考えずに旅行会社に依頼しました。
今思えば自分でも手配出来るものなのだなと思います…。
なぜその街を選んだかというと、
勘です。
地球の歩き方フランスを手にし、
毎日のようにページをめくっては街の写真を眺めていました。
そしてふと目に留まったのがルーアンの街だったのです。
ここだ、と思いました。
しかも語学学校があるので行きやすい。
ホームステイで長く滞在するにはお金はかかりますが、
ホームステイと語学学校がセットになっているコースを選びました。
全く初めてのフランスなので、パリの空港シャルルドゴール(ロワシー)
からルーアンのホームステイ先までタクシーを頼みました。
フランスに着いたのは夜だったので、頼んで良かったです。
独学なので、初めて誰かとフランス語を話したのは
フランスへ向かう飛行機の中でした。
特に不安はありませんでした。
今でもそうですが、フランス語が私にとって特別過ぎるのです。
そして日本語のように当たり前に頭の中にあります。
フランス語を学ぶ私がよく思ったのが、
「何でフランス語を話せないのだろう?」です。
話せて当たり前な不思議な感覚があります。
そして英語だと物怖じしてしまうのですが、
フランス語だとなぜかどんどん気兼ねなく話せるのです。
ノリもフランス的になります。
多くの人が「カラオケ歌いたい」と同じ感覚で、
私はそれが「フランス語話したい」なのです。
フランス語は私にとって音楽でもあるし、魔法のような言語でもあります。
愛しのルーアン大聖堂
フランスに到着
初めてのフランス。
空港には自分の名前が書かれたプラカードを持ったタクシードライバー。
良かった。
ひとまずホームステイ先までは心配ない。
そしてムッシューが何かを数回口にしました。
すぐに分からなかったのですが、何度か言われてわかりました。
「Rouen」
ただそれだけだったのですが、
予想していなかったあまりの強い発音のRに驚きました。
そして心の中でニヤニヤしていました。
最高だ。
Rの発音最高。
それが嬉しかったのです。
思っていたよりもRが強くてテンションが上がりました。
タクシーに乗り、しばらくして窓を開けたくなった私は、
窓、という単語をど忘れしていました。
そしてドアを叩きながら「開けたい」とフランス語で言う…。
ムッシューは空港を出る高速道路のような場所で車を止めてくれ、
私はそうではないのだと説明…。
その間に他の車からクラクションを鳴らされたり…。
申し訳ないと思いつつ、やっと窓を開けたいと伝わったのでした。
そして「窓」という単語を思い出しました。
開けた窓から見る夜空。
驚きました。
天の川が観えたのです。
そして流れゆく夜のフランスの街。
茶色やベージュの壁。
オレンジ色の街頭。
冬の冷たい空気。
新年を迎えた日本を出発した自分。
いろいろなことに思いを馳せました。
ホームステイ先に到着
ホームステイ先
ルーアンのホームステイ先に付くと、マダムとムッシュー、
そして先に滞在していたメキシコ人の女の子が迎えてくれました。
(彼女は1週間ほどで帰省して、私1人の滞在になりました)
暖かい部屋。
明るく炎がちらつく大きな暖炉があって
部屋全体をとても暖かく包んでいました。
これがフランスなのか!
そして丸いテーブルには料理が置かれていて、
私を待ってくれていたのでした。
そしてお腹が空いたでしょうとご飯を勧められました。
実は飛行機の中でもうご飯を食べ、お腹いっぱいだった私。
そんなことを言えずに全てを頂きました。
本当にお腹いっぱいでその後少し体調が…。
なかでも印象的だったのが「野菜のポタージュ」です。
お手製の野菜たっぷりのスープ。
何とも言えない色だけど、
美味しいスープで何度も食べる機会がありました。
その中に宿敵ネギも入っていることを後で知りました…。
ホームステイ先の夫婦は優しく、マダムは夕飯前になると
音読の練習に付き合ってくれました。
ムッシューはお料理が得意で、レストランのようにおいしい
料理を頂いていました。
私はラッキーでした。
他の日本人のなかには料理が合わなくて
自分で作ることにしたという方もいました。
ホームステイ先夕方の窓、セーヌ川が目の前に
斯くしてフランス生活が始まったのでした。
始めはよく眠くなりました。
それをマダムに伝えると、フランス語を話して頭を
使っているからだろうと言われました。
確かに運動するよりも疲れた気がしました。
語学をやって疲れて眠くなるっておもしろいですね。
外国語を話すと語学の目には見えないけども
語学筋肉が鍛えられるということの証です。
通訳などすると甘いものがほしくなると言いますしね。
とにかく私は運がよかったです。
ホームステイ先で問題なく、1人部屋で3ヶ月1軒に1人で、
料理はレストランのようで…。
他には豪邸に数人でホームステイしていた方もいました。
気になったことと言えば、
真冬に行ったので観光地が閉まっていたことが多かったことです。
今度は季節の良いときに行って、
教会を観て、空を観て、ひまわり畑を観たいです。
あなたも素敵な街、ジャンヌ・ダルク終焉の地
ルーアンに滞在してみてはいかがですか?
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